腐食

腐食は空気条件、電気、水質など様々な要素が絡み合って発生します。したがって主原因がつかめない腐食もあり、耐食性の高い材料を使用すれば良いとは言い切れません。
そのため、設備の延命のためには、周辺の環境や運用方法を十分把握した上で、対策を講じる必要があります。
新築の時は、計画段階から対策を盛り込む事ができます。一方、既存の場合は、経年劣化と共に腐食の発生確率は高くなりますので、10年以上経過した施設では設備診断を行い必要に応じた対策を立てます。

以下のケースでは特に注意が必要です。

  • 蒸気の還水(pH5〜6)や煙道の排ガスドレン(pH3〜6)は、アルカリ性であるコンクリート(pH12〜13)と腐食反応を起こすので放流先を確認
  • 卵製品の加熱ライン(腐食性の高い硫黄ガスが発生)
  • 次亜塩素酸水を使って洗浄している工場

腐食による弊害

写真:外板腐食
  • 配管腐食による水漏れ
  • 空調機コイル腐食による異物混入
  • 屋外機腐食による冷凍能力の低下

腐食防止の基本

  1. 適正な管材、肉厚の選択
  2. 異種金属接合の防止
  3. コイルの材質選択
  4. 空調機の塩害仕様
  5. 経年劣化の早期発見

異種金属接触腐食の対策

写真:異種金属腐食
  • アノードまたはカソード部分の防食被覆
  • 電気回路の遮断(絶縁継手)
  • 電気防食(外部から防食電流を与え腐食電流を消滅させる)

冷蔵庫の腐食対策

写真:ユニットクーラー
  • 室内機は防耐食型(厨房用PACなど)とする
  • コイル、ケーシングの材質を指定したユニットクーラーを使用する
  • コイル材質はSUSやカチオン電着などが望ましい
  • 海に近い場所の屋外機は塩害仕様とし、冷却塔は密閉型とする

※発生ガスや室内条件で材質を選択する必要があります。

防食仕様が必要な貯蔵物例

腐食性物質 腐食性物質の特徴 防食仕様が必要な貯蔵物の例
(密閉された袋。容器での保存を除く)
硫黄系ガス ・銅に対して腐食性が強い
・特に銅管とロウ付け部との境界が腐食される
・銅配管は黒褐色に変色する
・キャベツ
・生ごみ
・ねぎ
・スモークチップの煙
・卵焼き
・にんにく
・調理した肉
塩素系ガス ・無処理のアルミ材に対して腐食性が強い
・白粉や孔食が発生する
・塩素消毒剤にて処理した貯蔵物
(特に刻み野菜など)
アンモニア系ガス ・肉や魚の蛋白色の分解により発生する
・配管表面が黒褐色と緑色に変色する
・肉類(特に鶏肉)
・魚介類
・揚げ物


腐食環境の改善

  • 適正な換気により蒸気や腐食性ガスの滞留を防止する
  • 床洗浄や薬品洗浄時は空調を停止し、専用換気設備を使用するのが望ましい
  • 結露を防止する

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